ギャラリー

ポロックとフラクタルのこと

ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock)は1912年に生まれたアメリカの画家。チャーリー・パーカー(Charlie Parker Jr.)は1920年に生まれたアメリカのジャズミュージシャン。ポロックは、その画法(アクションペインティング)と作品が超高額で取引されることで有名です。ポロックのポスターと同時代のチャーリー・パーカーを並べてみました。専門的なことは説明できませんが、ポロックは、アトリエにジャズを流して制作していたとのこと。とりわけ、チャーリー・パーカーとマイルス・デイビスがお気に入りだったそうです。演奏が1948年、絵の方は1951年頃らしいのでポロックが聴きながら制作していたのはきっとこの演奏だと推理しました。

 チャーリー・パーカーは天才、鬼才と評価されながらも、アルトサックスの演奏とドラッグとが切り離せず、薬物中毒によりで35歳で亡くなります。ポロックもアルコール中毒(依存症)に悩みながら44歳で亡くなっています。

 チャーリー・パーカーの演奏に限らず、1950年代のジャズマンの多くはドラッグ漬けになっていたそうです。最近、増えているおしゃれなカフェで流れているジャズも演奏者の多くは薬物中毒者なのです。天才チャーリー・パーカーに憧れて多くのジャズマンがドラッグをやれば彼のように演奏できると勘違いしてドラッグにのめり込んだそうです。ジャズやそれに連続するロックが不良の音楽と呼ばれたのはジャズとドラッグが切り離せない時代があったからかもしれません。当時のジャズメンはドラッグのことをフォースと呼んでいたそうです。ジェダイのフォースです。宇宙の支配者になれる気分だったのでしょうか。

ポロックのペンキや絵具を刷毛やバケツで床に広げたキャンバスにたらしこむという作画法でした。ジャズを流しながら酔っ払って真っ直ぐに立てないポロックが「たらし込み」をすると一定の規則に従った作品になるそうです。それを数学者のマーカス・デュ・ソートイさん(オックスフォード大学)は、フラクタルと説明しています。

3Dのフラクタル図形

フラクタルは全体と部分の構成が同じという説明で良いでしょうか。ポロックの絵でフラクタルはピンとこなくても、富嶽三十六景 神奈川沖波裏の波の表現といえばわかるのではと思います。

富嶽三十六景神奈川沖波裏 葛飾北斎

身近なフラクタルを発見しました。子どもの頃は、天然パーマとか縮めて天パとかいわれていました。高校生の時にピーナッツブックスでフリーダが自分の髪を自慢して「ナチュラルカーリーヘア」と言っているので、ごく最近まで、「天然パーマですか?」と質問されると「ナチュラルカーリーヘアです。」と答えるか、「いいえ、天然ではなく毎晩巻いて寝ています。宿直の時は大変です。」と答えていました。

 マーカス・デュ・ソートイさんの数学白熱教室でフラクタルを知って、「これは私のフラクタルヘアだ」と気がつきました。今はフラクタルヘアとお答えしています。「天然パーマですか?」という質問に飽きてしまった皆さんは、これから「ナチュラルフラクタルヘア」とお返事してはいかがでしょうか。

ここにフラクタルヘアの典型の写真を掲載しようと挑戦したのですが、セルフフラクタルヘアの撮影は難しいのです

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