講座「和泉屋流ケースレポートの作法」のご案内
この度、複数の方々から、ケースレポート作成をテーマとした講座開設の要請があったことをきっかけに次のとおり、4回シリーズの連続講座を行います。お気軽にご参加ください。
ケースレポートの作成は、福祉の現場で働く方々にとって、切り離せない重要な役割です。チームでの情報共有やケース検討、支援計画策定、管理者への報告等々、経過や結論に関わらず、日々の記録や連携を含め、さまざまな場面で正確で分かりやすいケースレポートが求められます。これまで福祉専門職個人の技能に依拠していたレポート作成の基礎知識と技法や作法を学びます。
この講座では、和泉屋与兵衛代表のその経験と知識、そしてその評判に基づいたケースレポート作成の基礎・心構えと表現の工夫、わかりやすいレポート作成方等を提示します。また、ご参加の皆様との意見交換を通じて、AIを超える新しいレポートのあり方を考えます。
第1回 ケースレポートの基礎と心構え
日 時 2025年1月26日(日) 10時30分から15時
場 所 和泉屋与兵衛(鳥取市鹿野町岡木)
第1回 講座の概要
第1回講義では、ケースレポートの作法の基礎と作成上の必須の作法を学び合います。
講師は、和泉屋与兵衛 代表 西井が担当します。
(1)目的別ケースレポートの作成と活用
ケースレポートは、使い方に合わせた作成が必要です。読み手に合わせた作法が必須となります。どのような場面でどのような読み手が受け取るのかを考慮して作成する作法があります。
(2)書式設定と体裁、項目(見出し)の付け方、項目番号の設定と作法
この講座では、ワープロソフトを使った作法を学び合います。ソフトの書式設定に制限されていますが、レポートの体裁は読みやすさの基本です。また、項目番号の設定はプレゼンテーションの重要な要素です。
(3)主観的レポートと客観的レポートの在り方
福祉職の養成課程では、客観的なレポートを推奨していますが、実際に客観的なレポートの作成は可能なのでしょうか。むしろ、ワーカーが選択する主観的レポートと考慮することが作法なのです。
(4)家族構成の表現とジェノグラム、年表の活用、物語を見出すコツ
標的となるケースを取り巻く家族・親族はケースレポートの重要な要素です。家族構成を言葉で表現することも重要です。また、一般的にジェノグラムの作法に決まり事はありません。説明が用意となる家族構成の説明やジェノグラムの新しい作法を考えます。
(5)ワーカーが作るケースレポート、AIが作るケースレポート
近年は、AIを活用したレポート作成が可能となっています。ワーカーが作るレポートとどう違うのでしょうか。まだまだ、未開の分野ですが現場の皆さんとAIの活用の仕方を含めて学び合います。
ごあんない
(1)前半10時30分から12時(90分)、後半13時から15時(120分)
(2)定員 10人まで (オンラインでの講座は予定しておりません)
(3)参加費お一人4,000(資料代・暖房費。当日、ご持参ください)
(4)昼食は各自でご用意ください。近隣にコンビニ(ローソン・ファミリーマート・セブンイレブン)、道の駅「きらり」にレストラン・お弁当の販売がございます。
お申し込み
(1)E -mail izumiyayayohei19@gmail.com にお名前と職種・所属をお知らせください。定員に達したら、受付を締め切ります。
(2)都合により、お電話での申し込みはお受けできません。お問い合わせも、E-mailにてお受けします。
第2回 2025年2月23日(日) ケースレポートの着眼点と表現
読み手に合わせた視点と着眼点・誤解を生まない文章・分かりやすい文章・伝えたいこと
第3回 2025年3月23日(日) ケースレポートの活用する
ケースの全体像と物語・問題点を発見する・所見と支援計画の表現・日録で活用する
第4回 2025年4月27日(日) ケースレポートを作成する
ワーク「断片情報から物語を紡ぐ」、実践的プレゼンテーション
講座のこと
鳥取県立皆成学園で働いていた頃に職員向けに「ケースレポートの表現と技法」という冊子を作成して配布しました。あれから30年経って、推敲を重ね和泉屋流としています。福祉職の養成課程ではケースレポートの作成を集中して学ぶ機会はありません。現場に出て実務の中で力をつけてゆくしかありません。上手下手はあっても現場の皆さんはケースレポートの作成には苦労していらっしゃるようです。
上手になるにはケースレポートの作成が好きになるか、ひたすら書き続けるかしかありません。とはいえ、今回の講座が苦労をしていらっしゃる一助になればと思っています。是非、一緒に学びましょう。