ギャラリー

曼荼羅(mandala)

先日、「ギャラリーは、みんなフェイクです。」と伝えましたが、本物が一点ありました。15年くらい前ですが、知人が「上司がネパールに技術指導に出向くのだが、お土産は何が良いか?と言われ何をお願いすれば良いか。」という問い合わせがありました。知人は、私がネパールに行ったことを知っていて、何か都合のよいお土産をねだろうと問い合わせてくれたのです。

 「手描きの曼荼羅は、精緻なもので良いものなら日本で高く転売できるかも」と教えてあげました。素直な知人は、上司に「お土産は手描きの曼荼羅!」とおねだりしたようです。上司さんも「ネパール名物」なんて知らなかったようで、たくさんの手描き曼荼羅をお土産に持ち帰った様子です。確かにネパールのお土産で海外旅行の定番で「ネパール特産のチョコレート」をもらって喜ぶ人もいるかもしれないけどね。お土産用の工芸品とはいえ、本物の手描き曼荼羅であることは間違いありません。

 上司さんとは、まったく面識がないにもかかわらず、私にその中の一枚が届いたのを額装して、長く自宅に飾っていたのですが、和泉屋与兵衛に持ち込みました。ご覧の通り、大きなものではありませんが、たいへん精緻な運筆で密教の仏様や神様の表情まで細い細い線で表現されています。思い付きで数えたのですが、244体の神様仏様が描かれています。※数え間違いがありそう。

 ネパールの皆さんは、お供えをして五体投地をするのですが、申し訳ないことにまだ一度も、拝んだことがありません。それでも、身近に曼荼羅があるというのは、描いた工房や職人さんのことを思い巡らすと様々な思い付きが浮かびますね。

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